表題番号:2018B-122 日付:2019/04/09
研究課題大気汚染が首都圏夏季豪雨の生成に及ぼす影響
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 理工学術院 創造理工学部 教授 大河内 博
研究成果概要

近年都市部で多発する都市型豪雨(通称ゲリラ豪雨)の発生に大気汚染物質が与える影響を解明するため,東京都内で雨水を採取し,主要無機イオン,微量金属元素および水の水素・酸素安定同位体比を分析した.その結果,都市型豪雨には酸性物質由来分 (H+,  NO3-, nss-SO42-, NH4+) が多く含まれており,都市型豪雨が発生した際にはその中心付近で降水量とともに,酸性物質沈着量も局地的に増加させることがわかった.また,都市型豪雨では道路堆積物が有効な氷晶核として作用している可能性がある.水の水素・酸素同位体比から,都市型豪雨の水蒸気は主に都市から蒸発していることが分かった.