表題番号:2018B-114 日付:2019/06/26
研究課題ダイヤモンドpチャネル電界効果トランジスタによる相補型パワーインバータ
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 理工学術院 基幹理工学部 教授 川原田 洋
研究成果概要
相補型インバータの実現にはほぼ同一性能のp-FETおよびn-FETが必須である.n-FETGaNSiCで充分な性能が期待されるが,これらの材料ではp-FETの性能がn-FETに対して1/10以下である.これがパワーインバータで相補型が達成されていない原因である.一方,ダイヤモンドのpチャネルFETは,特に水素終端(以下,C-H)ダイヤモンド表面に誘起される2次元正孔ガス2 dimensional hole gas, 2DHG)をチャネルに利用するFETでは,高い電流駆動特性を有し,SiCGaNn-FETに比較し得る性能がでてきた.そこで,p-FETの高耐圧高速化が最も進んでいるダイヤモンドにおいて相補型高電圧回路でのp-FETを担わせることを前提に,ダイヤモンドp-FETの高耐圧化、高電流化、縦型化を行い、世界最高性能のp型パワー半導体デバイスを実現した.