表題番号:2018B-094 日付:2019/04/08
研究課題陽極酸化法を用いたナノ凹凸面での着霜低減と伝熱促進による熱交換器の性能向上
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 理工学術院 基幹理工学部 教授 佐藤 哲也
研究成果概要
 現在、開発中の極超音速用予冷ターボジェットは、液体水素を冷媒とする熱交換器(プリクーラ) を搭載しているが、プリクーラ伝熱面への着霜現象が問題となっている。本特定研究課題ではAl伝熱管表面に陽極酸化法によるナノスケールの微細表面処理加工を施し、着霜低減の効果を確認することを目的とした。実験の結果、表面処理材は非処理材に比べて、伝熱管全体への着霜量が6~9%程度減少するとともに、主流によってより多くの霜が吹き飛ばされる現象が観察された。これは、撥水性により表面自由エネルギーが小さくなり、霜の付着力が減少したことに起因すると考えられる。今後は、SUS316Lの陽極酸化手法に挑戦する。