表題番号:2018B-035 日付:2019/03/24
研究課題脆弱性と復元=回復力概念から見る地方における災害復興
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 文学学術院 文化構想学部 助手 野坂 真
研究成果概要
大槌町を主な対象に、脆弱性と復元=回復力の検証を行った。脆弱性の検証では、津波犠牲者の行動分析から多くが、①過去の地域開発によりリスク認識と実際の被害とのズレがあり逃げ遅れたこと、②自身や家族・親族が要支援者なため避難所での困難を想定し避難を諦めたり逃げ遅れたことなどが明らかになった。復元=回復力の検証では、①課題に主体的に取り組むプレイヤー、②取り組みに参加しつつときに支援対象となる生活リスク層、③承認・協力するサポーター、これら三者を領域横断的に適材適所でつなぐ④コーディネーターという四者の連携が有機的になされることで、多様な住民層が地域内で生きていける見通しを構築することが示唆された。