表題番号:2018B-003 日付:2019/04/08
研究課題ドイツ語心態詞および日本語終助詞を含む発話の発話意図と音声特徴
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 政治経済学術院 政治経済学部 教授 生駒 美喜
研究成果概要
本研究は、同じ発話意図を示すドイツ語の発話と日本語の発話に共通する音声特徴と、ドイツ語、日本語それぞれに固有の音声特徴を明らかにするため、ドイツ語心態詞schonと日本語終助詞「よ」がそれぞれ含まれる発話の音声分析を行った。
ドイツ語心態詞schonの発話分析の結果、「反論」の意図を示す発話において、Peter kommt schon.の文ではschonにアクセントが置かれないケースが多いのに対し、Peter kommt schon zum Unterricht.では、心態詞schonにアクセントが置かれる発話が大部分を占めた。また、「反論」の発話は他の意図の発話と比較し、発話全体の持続時間が伸びること、それぞれの音節の強さの最小値が大きいこと、発話全体のF0最小値の値が最も小さい(低い)ことが明らかになった。日本語終助詞の発話については、生駒(2017)における手順により、日本語母語話者10名による発話データの収集を行った。音響分析は2019年度に引き続き行う予定である。