表題番号:2018B-002 日付:2019/03/31
研究課題形容詞の叙述機能の独日対照―感情形容詞を中心に
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 政治経済学術院 政治経済学部 教授 室井 禎之
研究成果概要
感情表現における経験者項と対象項とが同じように焦点化可能である点に由来するlinking problemと呼ばれる現象を感情を表す動詞、脱他動化構文、叙述機能(Thetic/Categorical, Stage-/Individual-level)らとの関連でとらえようとする。形容詞の振舞の観察分析はその成果を論文にまとめ、論文集へ寄稿した。脱他動化構文、叙述機能については現在分析を進めているが、いずれにおいても事象記述と属性記述の違いが重要な役割を果たしていることが確認されている。すなわち脱他動化構文、本来経験者を主語とする形容詞が述語用法において対象が主語となる場合において、属性表現となる傾向があることが判明した。