表題番号:2018A-022 日付:2019/02/02
研究課題アンコール遺跡を初めとするクメール遺跡の石材に対する岩石学的研究
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 理工学術院 創造理工学部 教授 内田 悦生
研究成果概要

バイヨン42塔東側十字回廊にて灰色砂岩の反発硬度測定を行った結果、十字回廊で石材の変質が進んでいることが分かった。同場所で乾季と雨季に含水率測定を行った結果、すべての箇所で乾季より雨季に含水率が高いことが明らかになった。十字回廊から得た劣化材からはウェーヴェライトを主とするリン酸塩鉱物が確認された。

玄武岩造寺院のクック・プレア・テアットおよびアスラム・マハ・ロセイの玄武岩の各種分析を行った結果、両遺跡の玄武岩が同起源であると考えられる。

スネン・カシューおよびネアン・クマウ寺院開口部の灰色砂岩の帯磁率とSrRb含有量を測定した結果、いずれも同様な値を示し、これらの砂岩が同起源であると推測される。