表題番号:2018A-006 日付:2019/04/03
研究課題アンコール朝末期の陶器生産に関する考古学的研究:15世紀以降の基準資料構築に向けて
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 文学学術院 文化構想学部 准教授 田畑 幸嗣
研究成果概要
成果は次の通りである。
【1】窯跡調査
 Veal Svay 窯マウンドをUAV空撮し、連続写真を撮影するとともに、SfM-MVS技術を用い、マウンドの3Dモデルを構築した。空撮時には座標(局地座標)値を与えたマーカーを移し込み、一千万点ほどの地形測量の点群データを入試した。これをGISで処理し、TINデータ、DEMデータに基づき、5cmと20cmの等高線によるマウンドの構造解析を実施した。
 結果として、同窯はこれまでの調査事例に合致する、南北軸の単室地上式横炎窯であることが明らかになった。
【2】窯跡出土試料の14C年代測定
 これまでに得た窯跡(焚口付近、灰原層)出土の炭化材を試料とし、14C年代測定を実施した。パレオ・ラボに委託し、大凡14世紀代の年代値と、、樹種同定結果を得ることができた。
【3】型式学的研究に基づく基準資料の構築
 遺物の分類・図化、データベース化を実施し、クメール黒褐釉陶器の基準試料を構築した。