表題番号:2018A-003 日付:2019/04/05
研究課題生命侵害事案における緊急避難の成否に関する比較法的考察
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 法学学術院 大学院法務研究科 准教授 遠藤 聡太
研究成果概要
 本研究では,緊急避難の法理すなわち特定の利益を侵害の危険から守るために他者の正当な利益を犠牲にする行為に対して犯罪の成立を否定する法理が,他人の生命を侵害することで危難を免れる「生命侵害事案」に対して,果たして又どのように適用され得るかという問題について,ドイツ法(Notstand) 及び英米法圏(Necessity, Duress)の議論を参照しつつ,比較法的見地から総合的な考察をおこない,その具体的成果は,「自動運転車による生命侵害と緊急避難」刑事法ジャーナル58号26-37頁(2018年11月),「人工知能(AI)搭載機器の安全性確保義務と社会的便益の考慮」法律時報91巻4号19-26頁(2019年4月)において公表した。