表題番号:2017S-207 日付:2019/04/06
研究課題構成色の中心度が多色配色への審美的評価に与える影響に対する実験的調査
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) グローバルエデュケーションセンター 助手 方 思源
(連携研究者) 早稲田大学人間科学学術院 教授 松居 辰則
(連携研究者) 早稲田大学人間科学学術院 助手 田和辻 可昌
研究成果概要
本研究では、まず、色(配色の構成色)の中心度(所属の基本色カテゴリの良い例とみなせる程度)が上品度という感性評価に仲介されてその色の審美的評価に負の影響を与えている(色の中心度が高いほど、上品度が低く、従って審美的評価が低い)という知見を心理実験(色刺激:マンセル色票30枚)を通して得ることができた。次に、色の運用を重視した絵画作品の中心度(その作者のスタイルの良い例とみなせる程度)も同様の心理効果があるかを実験的に調査した。実験結果として、「ゴッホの作品の場合、中心度が高いほど、神経質度という感性評価が高く、従って審美的評価が低い。一方、ゴーギャンの作品の場合、中心度と審美的評価の間に統計的に有意な関係が認められない」との知見を得た。