表題番号:2017S-179 日付:2018/04/08
研究課題レオパルディにおける死の想念について
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) グローバルエデュケーションセンター 准教授 古田 耕史
研究成果概要
本研究は、近代イタリア最大の抒情詩人・哲学者であるレオパルディの著作に頻繁に見られる「死」をめぐる詩想の考察を目的とする。フィレンツェ国立図書館における調査では、関連する諸々の文献のうちで、久しく絶版となっているいくつかの貴重な文献を入手することができた。彼にとって「死」は、生の苦悩から解放してくれるものとして憧憬の対象とされる一方で、「無限」をめぐる独自の思想に結びつく概念でもある。その思想において「死」は「詩の喜び」、ひいては「生の喜び」にも繋がってゆくことになる。さらには「死」と「音楽」の係わりなど、レオパルディにおける「死」の重層性を今一度詳細に研究する必要性が明らかになった。