表題番号:2017S-064
日付:2018/02/21
研究課題ジョン・ロールズの分配的正義論の再評価
研究者所属(当時) | 資格 | 氏名 | |
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(代表者) | 教育・総合科学学術院 教育学部 | 助手 | 宮本 雅也 |
- 研究成果概要
- ジョン・ロールズの分配的正義論を再評価するために、ロールズ理論を現代自由論の観点から考察した。特に、フィリップ・ペティットら現代共和主義者からリベラリズムに向けられる批判に照らしてロールズ理論の魅力を指摘した。現代共和主義によれば、ロールズを含むリベラルな理論家は、自由を干渉の不在として理解するために、社会に存在する支配関係の諸問題を見逃してしまう。しかし、報告者は、ロールズの多元主義に対する理解の仕方に注目することで、ロールズの理論が支配の不在を重視する共和主義の自由論と親和性を有しているという点を明確化した。本成果は田上孝一編『支配の政治理論』(社会評論社)に所収の論文として発表される。