表題番号:2017S-033 日付:2018/04/03
研究課題オスマン帝国時代の調査台帳を用いたマムルーク朝ダマスカスのワクフの量的研究
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 文学学術院 文学部 准教授 五十嵐 大介
研究成果概要
本研究課題では、オスマン朝時代16世紀ダマスカス州のワクフ調査台帳を解読・分析し、そこから得られる寄進者、寄進対象などについての情報を抽出し、データベース化を試みた。どのようなデータをどのような形でカードに取るか、標記の統一性、パソコンでテータベース化した際の検索の利便性などを慎重に検討しながらカードのフォーマットを作成した後、 データの記入に着手した。2018年3月31日の段階において、全300ページ中231ページまで終了し、592点のワクフの情報について記録した。全体的な傾向としては、そのほとんどが小規模であり、存命中は寄進者自身が受益者となる「自己受益ワクフ」の形態をもつこと、自身の死後は家族を主たる受益対象とするワクフ(家族ワクフ)であることが明らかになった。