表題番号:2017S-031 日付:2018/04/03
研究課題ドイツ帝国議会選挙における違反行為の研究
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 文学学術院 文学部 准教授 小原 淳
研究成果概要

本研究は、帝政期ドイツ(1871~1918年)の全国議会である帝国議会における選挙違反行為を、一次史料に基づいて分析し、当該期の政治的構造を説明する理論として支配的な「ミリュー論」を再検討することを目的とする。現在のドイツ史研究では、この時期のドイツは宗派や社会階層、地域等の相違に基づく利害対立によって国民各層が政治的に分裂しており、国家主導型で非民主的な傾向をもつ政治風土が根強かったという理解が優勢である。しかし、報告者はこれまでの研究を経て、こうした定説の再検討の必要性を認識しており、本研究はそのための不可欠な一段階をなすものである。