表題番号:2017S-016 日付:2018/05/08
研究課題裁判員制度導入による刑事裁判実務の変化について
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 法学学術院 大学院法務研究科 教授 稗田 雅洋
研究成果概要

裁判員制度の導入後,裁判員裁判においては,公判前整理手続を利用した争点と証拠の整理を活用して,証拠調べの内容を争点判断に必要な事項に絞った計画的かつ集中的な審理が行われるとともに,直接主義・口頭主義を徹底した証人尋問・被告人質問中心の公判審理が相当程度実現しているが,裁判員裁判以外の多くの事件では,従来どおり,争点整理や証拠の厳選が徹底しないまま,証拠書類を多用し,必要以上に時間をかけた審理が行われている。そこで,裁判員裁判で実現した上記のような審理の在り方は,刑事裁判の本来在るべき姿であるので,これを,どのような形で裁判員事件以外の事件に広げていくかについて検討している。