表題番号:2017S-004 日付:2018/04/01
研究課題不確実性の変化によるマクロ経済に対する影響―投資財価格とゼロ金利制約―
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 政治経済学術院 政治経済学部 准教授 片山 宗親
研究成果概要
本研究では、金融危機以後とりわけ注目されるようになった、不確実性の拡大がどのような経路を通じて、マクロ経済に影響を与えるかを実証分析を通じて明らかにし、現実とより整合的な理論モデルを構築することが目的である。アメリカの投資財価格を用いた実証分析では、不確実性の拡大が投資財価格を押し下げることを明らかにした。これは、主流な理論の含意が現実と整合的でなく、投資財市場の供給サイドの役割が重要であることを示唆している。これをもとに、データとより整合的なモデルを提案した。具体的には、資本や労働力などの生産要素の部門間流動性が不完全であることが不可欠であることを示した。