表題番号:2017K-365 日付:2018/02/17
研究課題実験競技としてアクティブラーニングに活用できる理科教材の開発とその実践
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 高等学院 教諭 竹田 淳一郎
研究成果概要

【概要】 理科は実験を必要不可欠とすることが他の教科と異なるが,あらかじめ結果がわかっているテーマで実験を行うことが基本であり,その内容をアクティブラーニングに適用するには教員が発問の方法を工夫するなどの高いスキルが必要である。しかし,国際化学オリンピックや科学の甲子園などで実施された実験問題は競技性が高く,改良して授業に導入できればアクティブラーニングとして適用できると考えた。そこで、金曜日の34時間目の自由選択科目の化学を履修した高等学校3年生理系選択者19名に対して、全21回の授業の内17回で物理・無機化学分野の実験を行い,可能な限り化学オリンピックや科学の甲子園の実験問題を参考に競技性を導入し,チームもしくは個人で競わせることでアクティブラーニングの要素を高めることを試みた。

 その結果、生徒は競技であるという意識をもって,高いモチベーションをもって取り組んだ。アンケートでは,各実験において,面白さの評価では上位2段階の合計で7割以上,大変さの評価では5段階(とても大変,やや大変,普通,やや簡単,とても簡単)で4(やや大変)の評価が最大値であった。このことから,競技性の高い実験をおこなうことは,生徒のモチベーションを高めるために有効であることが示唆された。