表題番号:2017K-346 日付:2018/04/02
研究課題近代タイ仏教社会における日本仏教者:タイ地域研究の新展開に向けて
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 国際学術院 大学院アジア太平洋研究科 教授 村嶋 英治
研究成果概要

日本のタイ地域研究は、アメリカから戦後に輸入された学問であり、戦前の日本人のタイにおける知的営為や知的蓄積を参照することなく成立した。しかも、戦前との断絶状態は戦後70年を経た今日まで続いている。本研究では、戦前の渡タイ日本人知識層中、最多数派であった仏教者の渡タイ、換言すれば、近代における南北仏教の接触が、引き起こした諸現象に着目する。日タイ両語資料により先ず、渡タイ日本仏教者の全体像を把握後、彼らの豊かな知的営為を探り、それに触発されたタイ仏教者の北方仏教への関心の発生を明らかにすることを課題としている。