表題番号:2017K-302 日付:2018/04/07
研究課題機能性食品成分の抗酸化および抗老化効果に関する研究
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 人間科学学術院 人間科学部 教授 千葉 卓哉
研究成果概要

 摂取カロリーを70%に抑えるカロリー制限(CR)は、実験動物の老化を遅らせ、寿命を延長させる最も確実な介入方法である。しかし、ヒトに対するCRを長期間実施することは難しく、CRと同様の効果を有するCR模倣物の研究が注目されている。本研究ではタウリンがCR模倣物として機能すると考え解析を行った。

 酸化ストレスを負荷したマウスにタウリン混餌食を与えた結果、抗酸化に関わる遺伝子の発現が上昇した。タンパク質発現の解析を行ったところ、酸化ストレスマーカーの発現がタウリン食によって低下していた。さらにDNA損傷マーカーやアポトーシスマーカーの発現にも影響を与えていた。これの結果から、タウリンの摂取が抗酸化、さらには抗老化に有利に働く可能性が強く示唆された。