表題番号:2017K-287 日付:2018/02/21
研究課題大都市住民の地域間移動と格差に関する計量的研究
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 人間科学学術院 人間科学部 教授 橋本 健二
研究成果概要
 本研究は、「大都市部における格差拡大の進行過程とその社会的帰結に関する計量的研究」(基盤研究A、2015-2018年度)を補完し、とくに大都市住民の地域間移動と格差の関係について計量的な分析を行なおうとするものである。
 この目的のため、上記の科学研究費によって2016年に実施した質問紙調査の調査票原票に記された、回答者の出身地、前住地、現住地に関する自由記述回答をコーディングし、これと出身階級、初職時点の所属階級、現在の所属階級、階層意識との関係を分析した。この結果、地域間移動経験が世代間階層移動と密接な関係にあること、首都圏周辺部出身者が、出身地にそのまま定住した場合には、上昇移動する可能性が小さく、しかも一部は下降移動してアンダークラスとなる可能性が高いことが判明した。