表題番号:2017K-265 日付:2018/03/30
研究課題深層準線形サポートベクターマシンの高速化に関する研究
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 理工学術院 大学院情報生産システム研究科 教授 古月 敬之
研究成果概要
 深層準線形サポートベクターマシン(SVM)では、問題毎に最適なカーネルを機械学習により構築を行っているが、従来のSVMと同じように訓練では、O(n^3)の計算量とO(n^2)の保存空間が必要であり、訓練データが増えると、訓練するための計算量と保存空間が膨大となり、小規模な訓練データを持つ問題へ適用しかできないという課題がある。深層準線形SVMを大規模な訓練データを有する問題、いわゆるビッグデータ問題に適用できるようにするため、訓練方法の高速化が必要となる。そのための方法として、1) 深層準線形SVMの訓練問題を最小包含球(Minimum Enclosing Ball: MEB)を求める問題に変換し、効率的な(1+ε)近似アルゴリズムでMEBを求めることによって、深層準線形SVMを高速化する。2) 分類境界線の付近にあるサポートベクターになる可能性の高いデータを検出し訓練データを数が大きく減らして再構成することによって準線形SVMを高速化する。今年度では、前年度の1)の開発の続き、2)の訓練データ再構成技術の開発を行った。具体的に、高次元・大規模な訓練データを有する場合の深層準線形カーネルに基づいた「高次元特徴空間における分類境界線の付近にあるデータの検出技術」と「良い特徴量の抽出機能の持つ深層準線形カーネルの合成技術」の基本構成をした。