表題番号:2017K-252 日付:2018/04/06
研究課題界面π造形の可逆的光制御システムの構築と細胞挙動操作
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 理工学術院 先進理工学部 准教授 武田 直也
研究成果概要

 光応答性スピロピラン分子(SP)を導入した疎水ブロックと親水ブロックからなるジブロック共重合体を合成し、アルキル基で疎水化したガラス基材へナノ薄膜状に修飾した光応答性基板を開発した。特に、高分子組成および基材界面のアルキル鎖を系統的に変化させ、光刺激に対する表面物性ならびに細胞接着性の変化を評価した。その結果、表面親疎水性変化(親水→疎水)がSPの光異性化に伴う極性変化(疎水→親水)と相反し、また紫外光の照射で細胞が接着・伸展し可視光の照射では細胞は脱着した。この現象は、高分子鎖の動的な高次構造変化に起因し、高分子間のみならず高分子薄膜と基材界面での相互作用も重要であることを明らかにした。