表題番号:2017K-250 日付:2017/10/30
研究課題ナノシートのアジ化による可視化と分解挙動の解析
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 理工学術院 先進理工学部 教授 武岡 真司
研究成果概要

医用高分子の薄膜(ナノシート)は、創傷被覆用”ナノ絆創膏“として注目されている。本計画では、生分解性ナノシートの分解特性を、外見観察による形態や大きさの変化、顕微鏡観察による表面のラフネスの増大や膜厚の変化、構成分子量の低下などから解析した。37℃の生理食塩水中に自己支持状態で震盪させたところ、PDLLAナノシートでは3週間ごろからこより状になったが破断は見られず、7週間でも膜厚は変化しなかった。PLGA5050ナノシートでは膜表面が粗くなり日数と共に小さな孔が大きくなって4週間で破断につながった。酵素Proteinase K溶液による分解試験では、多孔質化と共にナノシートの膜厚の減少が認められ、その程度はPLGA>PDLLA>ポリカプロラクトンの順であった。