表題番号:2017K-244 日付:2018/04/04
研究課題近接場熱分光顕微鏡の開発
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 理工学術院 先進理工学部 教授 井村 考平
研究成果概要
近接場光学顕微鏡は,近接場光を利用することで,回折限界を超える分光観察を可能とする顕微鏡である。これまでに,発光分光法,透過分光法,反射分光法などを組み合わせて,ナノ物質の光物性の研究に利用されてきている。一方,ナノ物質の光吸収特性を正確に評価するためには,透過分光法は利用できない。これは,ナノ物質では光散乱の寄与が大きく,純粋に光吸収を評価することができないためである。光吸収特性評価法として熱分光計測が有望である。本研究では,ナノスケールの空間分解能を実現する近接場熱分光顕微鏡開発を目的とした。金ナノ粒子をテスト試料として,熱分光計測を行い,原理的には計測が可能であることを確認した