表題番号:2017K-235 日付:2018/03/28
研究課題一様核物質に対するエネルギー汎関数を用いた変分法の研究
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 理工学術院 先進理工学部 教授 鷹野 正利
研究成果概要
エネルギー汎関数を用いた変分法により一様核物質の状態方程式を求める研究を推進した。絶対零度核物質の場合、2体核力としてAV6'、3体核力としてUIXを用い、対称核物質の状態方程式を求めた。状態方程式は妥当な振る舞いを示し、また一部の先行研究で予言されたπ中間子凝縮相への1次相転移は見られなかった。有限温度核物質に対しては、2体核力をAV4'、3体核力はUIX斥力成分とし、得られた状態方程式を原始中性子星構造計算へと適用した。特に3体斥力の強さの不定性の影響を調べると、3体斥力が強いと星の半径が大きくなるが、昨年観測された中性子星連星合体の重力波放出からの観測的制限と矛盾しない。