表題番号:2017K-167 日付:2018/02/23
研究課題非平衡熱流体力学の幾何学と変分原理による定式化に関する研究
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 理工学術院 基幹理工学部 教授 吉村 浩明
研究成果概要
本研究では,非平衡熱力学的な法則を定めるStueckelbergの公理に基づき,局所平衡条件の仮定から系全体の態を質点の位置と速度で表される力学的な態と各時刻で局所的な平衡にある熱力学的な変数としてエントロピーを定め,それらによって系全体の態が定まる,離散的純系を考察する.これにより,系のラグランジアンを定義し,系の変数たす現象論的な拘束とそれに付随する分的拘束を導入する.それらの元でのラグランジュ・ディラック系の定式化を提案した.この理論は熱ピストン問題や熱的な消散を含む電回路,イオン膜輸送や化学反系,さらに,化学反を含む粘性熱流体系などの幅広い系に適用可能であることを示した.