表題番号:2017K-164 日付:2018/04/12
研究課題エリア収音と深層学習を用いた高速・高精度・低歪の雑音除去フィルタ構成法
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 理工学術院 基幹理工学部 准教授 小川 哲司
研究成果概要

拡散性雑音が重畳された音声に対して低歪で高精度な雑音抑圧を実現する方式について検討を行った.そのために,申請者が研究を続けてきた音源分離技術であるエリア収音により目的音と拡散性雑音を分離した後,目的音に残留した雑音成分を抑圧するフィルタの推定法を提案した.具体的には,エリア収音により分離した目的音と雑音のパワースペクトルから深層ニューラルネットワークによって線形フィルタの係数(厳密にはpriori SNR)を推定した.拡散性雑音下での雑音抑圧性能を雑音抑圧率および対数スペクトル距離により評価したところ,提案手法は双方の尺度で従来のマルチチャネルウィナーフィルタの性能を改善した.