表題番号:2017K-116 日付:2018/04/10
研究課題地方都市中心市街地における空きビルの増加とそのリノベーション手法に関する地理学的研究
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 教育・総合科学学術院 教育学部 教授 箸本 健二
研究成果概要
 本研究では,九州各地の中心市街地における未利用不動産を用いた経済活動の再生事例に注目し,その事業主体へのヒアリングを実施した.調査結果は,以下の3点に要約できる.第1に,中心市街地に存在するまとまった規模の未利用不動産を利活用していくためには,①PPP/PFIあるいは不動産証券化など,適切な投資スキームの選択による事業用不動産の再建や再利用,②地価最高点に近い古い小規模物件のリノベーションやコンバージョンという2つの手法が効果的である.第2は,まちづくり会社など,公的な調整能力と民間の事業遂行能力を併せ持つ中間団体の重要性である.第3は,行政の理解と政治的コンセンサスの重要性である.