表題番号:2017K-107 日付:2018/02/21
研究課題前田家本『枕草子』に関する研究
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 教育・総合科学学術院 教育学部 教授 新美 哲彦
研究成果概要
前田家本『枕草子』を中心に研究を行った。『枕草子』諸本は三巻本、能因本、前田家本、堺本の四系統に分類されており、そのうち前田家本『枕草子』は鎌倉期の書写で、諸本の中で格段の古さを有する。しかし、先行研究において、堺本と能因本の合成本文とされている。そのため顧みられることが少なかったが、鎌倉期において熱心な編集作業をしている点、『源氏物語』とは異なる古典享受の一環として興味深い。本研究では、前田家本の正確な翻刻、注釈、訳を付した注釈書を作成することを目的とする。本年の作業としては、『枕草子』の先行研究書を収集した。また、前田家本の翻刻のチェックに手を付けた。