表題番号:2017K-086 日付:2018/02/21
研究課題中国仏教美術における瑞像・霊験像の研究
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 文学学術院 文学部 教授 肥田 路美
研究成果概要

初唐道宣の著作『集神州三宝感通録』巻中「霊像垂降篇」の読解を中心に、初唐時代の瑞像・霊験像の性格、信仰、造像の実態をさぐるにあたり、あらためてまず「瑞像」という語の用例と語義を精査した。その結果、南朝梁代におけるこの語の初出と原義、そののち初唐に至るまでの語義の変化について、論文「「瑞像」の語義と用例について―道宣に至るまで―」にまとめた。また、「霊像垂降篇」全五十縁の現代語訳と詳細な釈注を完了し、『美術史料として読む『集神州三宝感通録』―釈読と研究―』十号、十一号を刊行した。また、その成果の一部は11月に韓国ソウル大学校人文大学考古美術史学科での講演で披露した。