表題番号:2017K-076 日付:2018/03/21
研究課題健常者および脳損傷患者における視覚運動順応と運動内部モデルの獲得メカニズムの解明
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 文学学術院 文学部 教授 福澤 一吉
研究成果概要


 本研究は,課題の練習量と練習間隔が,内部モデルの獲得に与える影響を明らかにすることを目的とした。内部モデルとは,脳内において運動指令と運動結果の対応関係を表現するモデルのことである。運動学習においては,内部モデルの獲得が重要とされている。本研究により,練習間隔を長くすることで,獲得されたはずの新規な内部モデルのはたらきが鈍くなることが示唆された。さらに,アフターエフェクトが,新規な内部モデル獲得の指標ではなく,新規な内部モデルに基づく運動制御の開始を示す指標である可能性が示唆された。本研究を通して得られた知見は,臨床現場における,リハビリ効果の定量的な表現方法の提案に寄与すると考えられる。