表題番号:2017K-073 日付:2018/04/05
研究課題荘園領主としての東大寺と東寺に関する研究
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 文学学術院 文学部 教授 海老澤 衷
(連携研究者) 京都産業大学 教授 出田和久
(連携研究者) 東京大学史料編纂所 教授 田島公
(連携研究者) 東京大学史料編纂所 教授 遠藤基郎
(連携研究者) 名古屋大学 名誉教授 稲葉伸道
研究成果概要
 課題とした荘園領主の東大寺と東寺のうち、東寺についてはすでに2014年に二冊の共編著を刊行しており、その後も研究を継続している。本年度、研究の中心となったのは東大寺である。東大寺の著名な荘園として美濃国大井荘があり、科学研究費の共同研究の成果として、現在、海老澤衷編『中世荘園村落の環境歴史学-東大寺領美濃国大井荘-』(吉川弘文館、2018年刊行予定)をまとめている。現地調査を踏まえた研究により、荘園領主東大寺は南北朝期の大井荘民が被った戦時ハザードを巧みに切り抜け、室町時代後期に到るまで長期間にわたって荘園としての機能を持続させていることを指摘し、それが城下町の形成をもたらしたことを明らかにした。