表題番号:2017K-065 日付:2018/02/21
研究課題南海トラフ地震の「予感」に関する研究
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 文学学術院 文化構想学部 助手 酒井 貴広
研究成果概要

 本研究課題では、近年高知市沿岸部の地域住民の間で共有されつつある、将来の南海トラフ地震がもたらす被害に対する不安――「予感」――を対象として、現代社会における「予感」の特徴を、聞き取り調査を主軸とする民俗学・文化人類学の視座から考察した。考察の結果、昭和南海地震を体験したインフォーマントが南海トラフ地震と他地域の災害を弁別して考える一方、昭和南海地震を経験していないインフォーマントにはテレビ番組の報道など他地域の震災情報から南海トラフ地震の被害を予測する傾向が見られた。

 今後の研究では、より若い世代のインフォーマントを対象として、情報技術と「予感」の関係を明らかにする予定である。