表題番号:2017K-055
日付:2018/03/04
研究課題エックハルト思想におけるテオーシスの伝統-「神の像」・「受肉」理解をめぐって
研究者所属(当時) | 資格 | 氏名 | |
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(代表者) | 文学学術院 文化構想学部 | 教授 | 田島 照久 |
- 研究成果概要
本研究は、ドイツ神秘主義を、ギリシア教父以来の「テオーシス」(人間神化)思想として捉えなおし、東方正教会とは異なる独自のテオーシス理解があることを明確にしようとしたものである。「テオーシス」は古来「神の受肉」と対応させて受け取られてきた。神が人となったのは、われわれを神にするためである、とアタナシウスは言う。「魂の内における神の子の誕生」の教説を「ヨハネ福音書」で説かれている「イエスを通じてわたしたちは神の子らとなった」ということの自覚に至る目覚めの体験として位置づけた。その研究成果は教友社から田島照久・阿部善彦編『テオーシス 東方・西方教会における人間神化思想の伝統』として出版をした。