表題番号:2017B-322 日付:2018/04/08
研究課題第二言語で習得された新しい範疇の音の第三言語音声習得における役割
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 国際学術院 国際教養学部 教授 近藤 眞理子
(連携研究者) 国際コミュニケーション研究科 助手 小西隆之
(連携研究者) 国際コミュニケーション研究科 博士課程後期 矢澤翔
研究成果概要
 本研究では、”第二言語(L2)の音は第一言語(L1)の音素の調音から離れているほうが違いが際立ち、知覚されやすく、習得されやすい”というL2音声習得モデル理論を元に、アメリカ英語(L2)の/r/の習得が、/r/の調音が異なるスコットランド英語(第三言語)の/r/と/l/の知覚に影響を及ぼすかを検証した。日本語にはない円唇と舌の引き込みを伴うアメリカ英語の/r/(歯茎接近音)の訓練を受けた被験者グループと、訓練を受けないグループの/r/と/l/の知覚を比較したところ、訓練を受けたグループは、アメリカ英語の/r/の知覚能力が高くなったが、スコットランド英語のたたき音の/r/の知覚能力には影響せず、むしろ/l/に対する識別力が高くなった。