表題番号:2017B-314 日付:2018/04/08
研究課題高強度運動による皮膚バリア機能低下の機序の解明
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) スポーツ科学学術院 スポーツ科学部 教授 赤間 高雄
(連携研究者) スポーツ科学学術院 講師 枝 伸彦
研究成果概要
本研究では、健常成人男性8名を対象に、高強度持久性運動が皮膚の物理的バリア関連因子に及ぼす影響を検討した。その結果、血中の脳由来神経栄養因子(Brain-derived neurotrophic factor; BDNF)とthymus and activation-regulated chemokine(TARC)が運動前と比較して運動直後に増加傾向を示し、運動直後と比較して運動30分後に有意な低下を示した。本結果から高強度運動直後のかゆみや炎症の増悪が示唆されたが、運動30分後には運動前と同等まで低下しているため、健常人の皮膚状態としては大きな変化は考えにくい。一方で、アトピー性皮膚炎患者では、高強度運動による皮膚炎症の増悪は重大な問題であり、今後は継続的な高強度運動による影響やアトピー性皮膚炎患者を対象とした研究が必要である。