表題番号:2017B-273 日付:2018/03/26
研究課題地球温暖化問題の経済動学分析:最適経路、国際交渉、費用便益分析
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 社会科学総合学術院 社会科学部 教授 赤尾 健一
(連携研究者) 神戸大学 教授 上東貴志
(連携研究者) 神戸大学 特任教授 西村和雄
(連携研究者) 早稲田大学 教授 内田健康
(連携研究者) 早稲田大学 助教 和佐泰明
研究成果概要
地球温暖化問題に関する最適経路の研究として、非凸生産関数をもつ一部門経済成長モデルの最適経路に関する分析と、稀だが甚大な災害がマクロ経済に及ぼす影響に関する分析を引き続き行った。国際環境合意に関する研究として、国際環境問題を対称微分ゲームとしてモデル化し、不連続性を許すマルコフ戦略およびopen-loop 戦略による対称ナッシュ均衡を payoff dominant equilibrium (PDE) の観点から、汚染水準ごとにランク付けを行った。また、割引率が十分に小さければ、長期においてIEAが選ぶ PDE の大域的安定定常状態が効率的定常状態を近似することを示した。さらに、世代間利他主義を生物学的、脳科学的、徳倫理学的に考察し、新たな経済モデルの構築を目指して予備的研究を進めた。