表題番号:2017B-236 日付:2018/04/05
研究課題CRMPタンパク質を標的とした神経損傷・神経変性疾患治療戦略開発
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 理工学術院 先進理工学部 教授 大島 登志男
研究成果概要

CRMPは神経細胞の多く発現しているリン酸化タンパク質で、CRMP1-5のサブタイプがあり、4量体を形成していることが知られている。神経回路形成時に働くセマフォリン3Aの細胞内シグナル伝達に関与することが報告されたが、その後様々な軸索ガイダンス分子のシグナル伝達に関与し、神経損傷の修復や神経疾患への関与が示唆されている。我々は、CRMP4欠損が脊髄損傷からの回復に有利に働くことを報告している。CRMP2を介して機能すると考えられている薬剤LKEが脊髄損傷や神経変性疾患の治療に行こうであるか検討を続けている。また、共同研究により、CRMP2のリン酸化が躁うつ病の治療薬であるリチウムの作用点であることを明らかにした(Tobe et al., 2017)。