表題番号:2017B-235 日付:2018/04/05
研究課題ゼブラフィッシュ成魚を用いた神経新生の制御メカニズムの解明
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 理工学術院 先進理工学部 教授 大島 登志男
研究成果概要

ヒトなどの哺乳類では成体脳での神経新生が限られた脳部位でのみ起きるのに対して、ゼブラフィッシュなどの硬骨魚類では、多くの脳部位で神経新生が観察される。本研究では、ゼブラフィッシュ成魚脳の損傷時に、どの様な分子メカニズムで神経新生が促されて、損傷が修復されるかを検討した。その結果、Wntシグナルが神経新生の元になるラジアルグリア(RG)の増殖と神経細胞への分化に関与することを明らかにした(Shimizu et al., Glia 2018)。Wntシグナル以外にも、ShhシグナルやNotchシグナルの関与も示唆されるため、これらのシグナル伝達の関与も検討を進めている。研究成果が、ヒトの神経系の再生医療への応用につながることが期待される。