表題番号:2017B-229 日付:2018/05/10
研究課題カチオン性リポソームの膜融合による生理活性高分子の細胞内送達システムの構築
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 理工学術院 先進理工学部 教授 武岡 真司
(連携研究者) ナノライフ創新機構、早稲田大学 次席研究員 Tianshu Li
研究成果概要
当研究室にて保有しているカチオン性アミノ酸型脂質ライブラリーを用いて、カチオン性アミノ酸型脂質リポソームを調製し、これをTHP-1細胞やマクロファージにアプライした。リポソームの粒子径やゼータ電位は殆ど相違しないにもかかわらず、脂質の分子構造が僅かに異なるだけで細胞との相互作用が大きく異なることが明らかとなった。主としてエンドサイトーシス機構で取り込まれるもの、膜融合機構で取り込まれるもの、殆ど細胞に取り込まれないものに分類された。膜融合機構で取り込まれるカチオン性リポソームはアニオン性のsiRNAやタンパク質など生理活性高分子を高い効率で運搬することが示唆され、従来にない生理活性高分子の細胞内運搬が見込まれる。