表題番号:2017B-221 日付:2018/04/04
研究課題テラヘルツ分光による高分子ナノコンポジットの優れた絶縁特性発現機構の解明
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 理工学術院 先進理工学部 教授 大木 義路
(連携研究者) 先進理工学部 助教 森本貴明
研究成果概要
エポキシ樹脂にMgO,SiO2,TiO2などの種々のナノあるいはマイクロサイズのフィラーを添加した高分子ナノコンポジットに対して,示差走査熱量,誘電率,電流およびテラヘルツ(THz)分光の測定を行ったところ,THz域の吸収が著しく増大する高分子とフィラーの組合せがあることが分かった。また,エポキシ樹脂に添加するMgOナノフィラーの粒径が小さくなるにつれて,導電率およびガラス転移温度がともに低下する。これは,粒径が小さくなる,または添加量が増加することで樹脂とMgOの界面面積が増加し,MgOの表面にイオンが捕獲されやすくなることにより,電荷の移動が抑制されることを示唆する。