表題番号:2017B-207 日付:2018/04/09
研究課題蛋白質の圧電効果が外力依存的な分子間相互作用変化をもたらすのか?
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 理工学術院 先進理工学部 助手 大貫 隼
(連携研究者) 早大・物理応物 教授 高野 光則
研究成果概要
アクチンフィラメントが張力に応答してミオシン、コフィリンといったアクチン結合蛋白質との相互作用を変化させる物理機構を明らかにするため、アクチンフィラメントに張力を課した分子動力学(MD)シミュレーションを実施した。その結果、張力によってアクチン分子表面の静電ポテンシャルが変化することが示され、アクチンフィラメントに圧電性が備わっていることを明らかにした。さらに、MDシミュレーションで得られたアクチンフィラメントの構造集団を基に、アクチン結合蛋白質との複合体を構築し、分子間の静電相互作用エネルギーがアクチンフィラメントの圧電応答によって変化することを捉えることができた。