表題番号:2017B-198 日付:2018/04/04
研究課題キラル液晶の回転による熱・物質輸送
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 理工学術院 先進理工学部 教授 多辺 由佳
研究成果概要
液晶の新機能として、「キラル液晶の回転による一方向の熱輸送」が理論予測されている。実現できれば、液晶を一方向に回転させると回転軸に沿って熱が輸送される、という他に無いデバイスが得られる。ただし、キラル液晶の回転と熱との結合は一般に弱いため、実証には精密な測定系が必要となる。本研究では、実験で得られている熱→回転への変換係数から回転によって生じるべき熱流を見積もり、その微小な熱流の測定を可能とするシステムの構築を行った。10mmx10mmの熱電堆を2つのコレステリック液晶セルではさみ、全体を二重の断熱系に入れた系を作製した結果、平衡時の熱揺らぎを±0.05microW/mm2まで軽減することができた。