表題番号:2017B-158 日付:2018/04/11
研究課題組積造遺跡構造物の保存的耐震補強に関する力学的研究
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 理工学術院 創造理工学部 教授 前田 寿朗
研究成果概要
本研究は歴史的組積造の力学特性を明らかにする研究の一環である。空積み組積造について、バイヨン寺院内回廊縮小模型の微動測定および頂部加振を行った。微動測定による伝達関数は一般的な振動特性を示した。最適な接触ばねは静的および動的シミュレーションにおいて同等であった。微動の基本振動数6.7Hzが頂部加振で3.8Hzに低下した。目地付き組積造について、富岡駅前倉庫で微動測定ならびに加振実験を実施した。微動測定による梁間方向の基本振動数2.1Hzに対して加振実験は2.3Hz、桁行方向は7.6Hzに対して7.8Hzとほぼ同様であった。基本振動数および振動モードをおおよそ表現できる連続体FEMモデルを作成し、今後のDEMシミュレーションにおいて基本モデルとした。