表題番号:2017B-129 日付:2018/03/07
研究課題高次交差数に基づく最適統計推測理論の構築とその応用
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 理工学術院 基幹理工学部 教授 谷口 正信
(連携研究者) 筑波大学数理物質系 教授 青嶋 誠
研究成果概要
我々の身の回りに起こる自然現象、社会現象からのデータは、ほとんどが、上昇、下降の動きを表す列で記述される。数学的には現象を記述する確率過程を  がレベル 0 と交差する点の数を D  とする。微分過程(離散時間の場合は差分過程)のレベル 0 との交差数をを並べた ベクトルを高次交差( Higher Order Crossings (HOC))と呼ぶ。関与の確率過程が定常でスペクトル分布関数 F を持つとき HOC の期待値 F の積分汎関数で表される。HOC 解析の分野では種々の基礎解析がなされているが、統計的最適推測論の構築は極めて未開な状態である。以上を基礎認識として本研究ではスペクトル密度関数がシャープなピークで乱されているとき、HOC の頑健性を通常の Whittle 推定量のそれと比較して前者がある種の頑健性を持つことを示した。