表題番号:2017B-117 日付:2018/02/16
研究課題大電流容量を有する配線用CNT複合繊維の創製
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 理工学術院 基幹理工学部 教授 川田 宏之
研究成果概要

大電流容量・高導電率を有する配線用CNT金属複合繊維の創製に向け,母材となる高配向CNT糸に黒鉛化処理ならびに高密度化処理を施し,各処理が繊維の電気特性に及ぼす影響の定量評価を行った.CNT糸の黒鉛化処理では,不活性ガス環境下における高温熱処理によって結晶性が改善し,それに伴う比導電率・比電流容量の顕著な増加が確認された.一方,ポリマー溶液浸漬による高密度化処理では,繊維の収縮によってCNTバンドル間の空隙が減少し,導電率が大幅に向上した.ポリマー処理によって線密度の増加が見られたことから,ポリマーがCNT糸に含浸し,残留していることが示唆された.