表題番号:2017B-101 日付:2018/02/17
研究課題生命保険のリスク引受けに必要な資本コストを含んだ保険料計算原理の確立
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 商学学術院 大学院商学研究科 助教 大塚 忠義
研究成果概要
 現在用いられているプロフィットマージンを暗黙的に計算前提に含める保険料計算方式がもつ問題を解消する新たな計算方式を提言する。現行方式では収益率はセル(性年齢、保険期間)毎に異なり、新契約団体全体の収益率はセルの加重平均となる。このため、新契約分布が想定と異なると、新契約目標は達成したが利益は目標に達しないということが起こる。
 提案する保険料計算方式は、「収支相等の原則」を拡大し、保険契約を保有するために必要なコストを費用と認識し、それらを明示的に加算する方式である。保険料に加算されたプロフィットマージンと収益指標中の内部留保額を整合させることによってすべてのセルの収益率を等しくなることを目指す。