表題番号:2017B-081 日付:2018/02/19
研究課題脳内インスリンは薬か?毒か?
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 教育・総合科学学術院 教育学部 教授 伊藤 悦朗
研究成果概要
淡水産巻貝であるモノアラガイは、味覚嫌悪学習が習得でき、それが長期記憶として保持される。この機構にはインスリンとセロトニンの両方の反応過程が関わっていることが、我々の先行研究から示唆されてきた。そこで本研究では両者の関係を調べたところ、(1)弱い飢餓時には味覚嫌悪学習の成績が良く、かつ脳内のセロトニンレベルは低くなっていること、(2)強い飢餓時には味覚嫌悪学習は成立せず、かつ脳内のセロトニンレベルが高くなっていること、(3)強い飢餓時の動物の脳内にインスリンを注入すると、セロトニンレベルが下がり、そして味覚嫌悪学習が改善されることが分かった。