表題番号:2017B-070 日付:2018/02/17
研究課題「古典中国」の成立と展開に関する学際的研究
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 文学学術院 文学部 教授 渡邉 義浩
研究成果概要

 本年の研究は、「古典中国」に関する二冊の専著を公刊した。

  渡邉義浩(編)『中国史学の方法論』(汲古書院,20175月,301頁)は、第八回日中学者中国古代史論壇をまとめたもので、渡邉義浩個人としては、「中国貴族制と文化資本論の射程」を発表した。

  渡邉義浩『「古典中国」における文学と儒教』は、儒教そして国家から貶められていた小説が、なぜ「近代中国」の「文学革命」など新文化運動の中心に成り得たのか、という問題関心から、近代によって再評価された小説ではなく、「古典中国」における小説の位置を明らかにした。その際、小説が本格的に記される唐の「伝奇」ではなく、六朝の「志怪」・「志人」を分析した点が本書の特徴である。