表題番号:2017B-042
日付:2018/04/09
研究課題文化と政治をめぐる「干渉」と「共振」関係の研究―冷戦期イギリス文化外交を中心に―
研究者所属(当時) | 資格 | 氏名 | |
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(代表者) | 文学学術院 文化構想学部 | 教授 | 渡辺 愛子 |
- 研究成果概要
- 本研究課題は、20世紀以降のイギリス国際関係史において政治外交が行き詰まりを見せた冷戦期、これを打破する突破口として東側陣営に発信された「文化」が、相手国との水際での折衝や心理的駆け引きを通じていかなる操作や加工処理を経て受容され、どのような効果をもたらしたのかを、実証的・理論的に解明する試みであった。とくに、イギリスの国家的アイデンティティを色濃く反映した「伝統的文化」は、東西の対立構造が顕在化するなか、相手を牽制しながらも交流のカギとして効果的に機能していたようである。とくに夏季のイギリス出張中に、政府官庁内部資料や当時の新聞雑誌、さらに同時代の芸術作品の浸透状況を調査することができた。